小説以外の村上春樹をKindleで読む

村上春樹と言えば純文学の世界的人気作家ですが、小説を書く以外のお仕事をされていることも有名です。英文学の翻訳だったり、エッセイストだったり、アメリカのプリンストン大学で講師をされていたこともありました。今回はKindleで読める、小説以外の村上春樹を紹介していきます。

翻訳

村上春樹は多数の英文学を翻訳していますが、Kindle化されているのは今のところレイモンド・チャンドラーしかありません。自身も多大なる影響を受け、『羊をめぐる冒険』のベースにもなった『ロング・グッドバイ』を初め、数あるメジャーな作品がラインナップされています。ハードボイルド推理小説の代表格であるレイモンド・チャンドラーの翻訳からは、さすがに村上節は薄れています。

ロング・グッドバイ フィリップ・マーロウ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

大いなる眠り (ハヤカワ・ミステリ文庫)

さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

リトル・シスター (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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英語で村上春樹

デビュー作『風の歌を聴け』は、はじめ英語で書いた文章を日本語に書き直したことが有名です。著作は英語圏でも親しまれ、英語版を活用した英語学習の教材もあります。また、英訳版と日本語の原著を比較して読み解く本もありました。

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[asin:B01CR060MW:detail]

村上春樹「象の消滅」英訳完全読解

村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解

ノンフィクション

異例のノンフィクション作品である『アンダーグラウンド』は、村上春樹の作風にも大きく影響を与えたと言われています。当時世間を騒がせたオウム真理教の事件について、教団の元信者や被害者を含め62人からインタビューを行い、事件と新興宗教に迫った内容です。

アンダーグラウンド (講談社文庫)

エッセイ

村上春樹は多くのエッセイを書いています。中でも旅行記は独特の味わいがあり、小説の舞台になった場所を事前に訪れていたりと、小説を読んだ人にとって別の楽しみもあります。エッセイに加えていいのかわかりませんが、『村上さんのところ』では読者とのQ&Aに答えていたり、サービス精神に事欠きません。

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

村上さんのところ　コンプリート版

音楽エッセイ

意味がなければスイングはない (文春文庫)

旅行エッセイ

遠い太鼓 (講談社文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

辺境・近境（新潮文庫）

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雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―（新潮文庫）

大学の講義ノート

『若い読者のための短編小説案内』は村上春樹が90年代初頭、プリンストン大学とタフツ大学で行った講義の内容を元に書かれた本です。大学の講義ということで、村上流に文学をどのように読み解くかという内容になっています。取り上げている題材はいずれも、戦後の日本人作家の短編で、作品そのものは収録されていないため、事前に読んでおくことが必須になります。対象作品の一部はKindleで読むこともできます。残念ながらディスカッションに加わることはできませんが、村上春樹の大学講義を疑似体験しましょう。

若い読者のための短編小説案内 (文春文庫)

対象作品（一部）

アメリカン・スクール（新潮文庫）

ガラスの靴・悪い仲間 (講談社文芸文庫)

愛撫　静物　庄野潤三初期作品集 (講談社文芸文庫)

関連本

村上春樹はいくつか対談本を出しています。その他に村上春樹を取り扱った別の人の本も数知れません。作家としての村上春樹個人が気になれば、これらの本が興味深いと思います。大学のレポートや卒論のテーマにしている人も多いでしょう。

対談本

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村上春樹、河合隼雄に会いにいく（新潮文庫）

村上春樹論

村上春樹と私―日本の文学と文化に心を奪われた理由

村上春樹にご用心

謎の村上春樹<読まなくても気になる国民的作家のつくられ方>

作品論

村上春樹『騎士団長殺し』34の謎 (アオシマ書店)

謎とき　村上春樹 (光文社新書)

村上春樹は，むずかしい (岩波新書)

１冊でわかる村上春樹

村上春樹を、心で聴く-奇跡のような偶然を求めて-

増補版 村上春樹はくせになる (朝日文庫)

村上春樹の「物語」―夢テキストとして読み解く

これらの本を全て所有しようと思えば、スペースの確保が大変です。読みたい本を選んで持ち運ぶのも大変でしょう。しかし、これらはすべてKindleで読めます。Kindleならこれらの書籍をクラウド上に保管し、いつでもどこでも読みたいときにパソコン、スマートフォン、タブレット、Kindle端末から読むことができます。まだの人はKindleをはじめよう。