Kindleには月額980円で読み放題になる、アンリミテッドというサービスがあります。この方式は今話題のサブスクリプションサービスと呼ばれるもので、個別商品に料金を払うのではなくサービス自体に支払い、内包されているコンテンツを無制限に楽しめる形態を指します。
例えば映像ならNetflixやAmazonプライムビデオが同じ方式にあたります。月額料金を支払うことで、一部別料金のコンテンツを除いた膨大なコンテンツを無制限に見ることができます。他にも音楽ではSpotifyなどがサブスクリプションサービスとして成功しています。
Kindle Unlimitedでは今のところ出版社の抵抗が強く、多くのコンテンツが対象外となっており、サービスに課金する旨味は少ないです。Unlimited対象のコンテンツは一部の雑誌、ピークを過ぎた書籍・マンガ、そして個人出版が大半を占めています。しかし、実はココにこそUnlimited、そしてサブスクリプションサービスの本当の楽しみ方が隠れています。
「買って損した問題」の解消
サブスクリプションサービスが始まる前、映画や本、マンガ、音楽は個別にお金を払わないと楽しめないものでした。つまり、観たり読んだりする前にお金を払います。そしていざ見てみたら「思っていたのと違った」「つまんなかった」「お金払って損した」ということが度々ありました。せっかくお金を払ってコンテンツを消費したのに、ドブに捨てたような気分になるのです。
無尽蔵にお金を使える人は別ですが、大抵の人は予算が限られています。限られた予算の中で良作に当たるように、レビューを見たり厳選したり、消費そのものに対して極めて慎重にならざるを得ません。その結果、全体としての消費が減り、娯楽の時間も減ってしまいました。
しかしサブスクリプションサービスは、言わば乗り放題券です。いくら駄作に当たっても、支払う金額は固定です。「買って損した」と思うことがありません。消費に費やした時間がもったいないと思うことはあるかもしれませんが、つまらないと思った時点で切り上げればそれもかなり解消できます。「買って損した問題」が解決することによって、今までは損するかもしれないと思い購入に慎重になっていた作品にも、片っ端から手を出すことができるようになりました。
本当に価値ある本を探す
Kindle Unlimitedでは冒頭述べたように、一部の雑誌、ピークを過ぎて古くなった書籍・マンガ、個人出版が今のところシェアを占めています。このあたりはまさに、個別にはお金を出しにくい「買って損するかもしれない」と感じやすいグループです。
なんとなく買った雑誌を読んでも全然おもしろくなくて、お金を捨てた気分になることはよくあると思います。その結果、雑誌も気になる特集号しか買わなくなったということがあるんじゃないでしょうか。また、ピークを過ぎた本は当時評価されていたけれど、今読んでみるとあんまりだった、時代に合わなくなっている、お金を払ってまで買うほどじゃなかった、と思ったことはないでしょうか。Kindleで読める個人出版の本は、なかなか手を出す気になれません。Kindleは出版のハードルが低すぎて、そのほとんどが詐欺かゴミみたいな本ばかりだからです。
しかしそんな中にも「これは!」という本が眠っています。一般的な評価は低いかもしれないけれど、自分にとっては大きな価値のある本ということもあります。そういう数少ない当たりの本に巡り会おうと思うと、膨大な試し読みが必要になります。しかし予算は限られており、一冊ごとにお金なんて払っていられない。そこでKindle Unlimitedなんです。Unlimitedのようなサブスクリプションサービスなら、予算の限られた私たちにも膨大な試し読みをする機会が与えられます。Kindle Unlimitedなら月額980円という決まった金額で、埋もれた中から本当に価値ある作品を探すことができます。
タダ同然の駄作は気にならない
「つまんない」「駄作だ」と感じたとき、一番憤りを覚えるのは「こんなものに千円も払った」という部分ではないでしょうか。それが元から月額980円の枠内におさめられているとなると、個別の商品に対してお金を払った感覚がなくなります。お金を払った感覚がなければ「つまんない」「駄作」であったとしても、あまり怒りは湧いてきません。むしろ個別に料金を払っていないからこそ「駄作」を楽しめることは多いです。
日本では特に「コメディ」のようなものに対してお金を払う人が少ないと言われています。「くだらないもの」と認識されているものよりも、「感動する」「ためになる」と思われる商品にお金を払う傾向があります。知識や感動ではなく、日常に潤いを与えてくれる「バカげたもの」が消費されないのは、非常にもったいないと感じます。本当に無駄なものもたくさんあると思いますが、決まった金額内で無駄を浪費できることだって立派な贅沢です。Kindle Unlimitedはそんな贅沢を与えてくれるサービスです。
Kindle Unlimitedのラインナップ
それでは実際にどんな本がUnlimitedにラインナップされているのか見ていきましょう(記事公開時点)。
書籍
仕事は楽しいかね?
- 作者: デイル・ドーテン
- 出版社/メーカー: きこ書房
- 発売日: 2015/01/20
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一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく
一流の記憶法: あなたの頭が劇的に良くなり「天才への扉」がひらく
- 作者: 六波羅穣
- 出版社/メーカー: ニケ出版
- 発売日: 2017/01/13
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一生使える見やすい資料のデザイン入門
- 作者: 森重湧太
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2016/01/22
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花咲舞が黙ってないシリーズ
神保町奇譚 「花咲舞が黙ってない」シリーズ (Kindle Single)
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: Amazon Publishing
- 発売日: 2017/09/05
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ネイティブに笑われないクールイングリッシュ
ネイティブに笑われないクールイングリッシュ ―日本人の9割はダサい英語を話している (impress QuickBooks)
- 作者: サマー・レイン
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: Kindle版
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ざっくり分かるファイナンス
ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
- 作者: 石野雄一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/13
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やれたかも委員会
- 作者: 吉田貴司
- 出版社/メーカー: 電書バト
- 発売日: 2017/06/27
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雑誌
Tarzan
Tarzan (ターザン) 2017年 8月24日号 No.724 [新編 性(SEX)學] [雑誌]
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2017/08/10
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Ray
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2017/10/23
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Pen
Pen (ペン) 「特集:映画・小説・マンガの名作から最新作までSF絶対主義。」〈2017年 11/1号〉 [雑誌]
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2017/10/16
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Casa BRUTUS
Casa BRUTUS (カーサ ブルータス) 2016年 12月号 [居心地のいい 本屋さん。] [雑誌]
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2016/11/10
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Mac Fan
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2017/03/29
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デジタルカメラマガジン
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/07/20
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マンガ
インベスターZ ※5巻まで
- 作者: 三田紀房
- 出版社/メーカー: コルク
- 発売日: 2013/09/20
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あなたのことはそれほど ※1巻のみ
- 作者: いくえみ綾
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2015/07/03
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ギフト± 1 ※2巻まで
- 作者: ナガテユカ
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2015/07/18
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ストップ!!ひばりくん! ※全巻
- 作者: 江口寿史
- 出版社/メーカー: フリースタイル
- 発売日: 2016/07/12
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読みたい本は見つかりましたか?これらはほんの一部に過ぎません。Kindle Unlimitedの対象となる本は100万冊あります。
Kindle Unlimitedの料金は高いと感じましたか?映画をたくさん見る人なら、NetflixやAmazonプライムが安く感じると思います。音楽をたくさん聴く人にとって、Spotifyは絶好のサービスでしょう。あなたが本や雑誌をたくさん読む人だったら、買って損したくなければ、膨大な試し読みをしたければ、活字中毒であれば、Kindle Unlimitedがお気に入りになるでしょう。最初の1ヶ月間は無料なので、お試し期間に確かめてみてもいいと思います。