電子書籍で行こう。

Take the 'E' Books.

電子書籍はエコであるという発想

とある外国人の方(ヨーロッパ系)と話す機会があり、パンフレットのようなものを渡そうとしたら断られました。初めは「興味持たれなかったのか」と思いましたが、そうではなかったみたいです。「URLを知っているから、パンフレットを見なくてもそこに書いてあるでしょ?」というようなことを言われました。その後に言われたことが衝撃的でした。

「ウェブサイトがあるのに紙を使用するのは環境に悪いからパンフレットはいらない」

環境後進国

つまり、紙の使用はエコではない。こういった環境に対する意識はヨーロッパ人特有だなと思い、「さすがヨーロピアンですね」と返すと、また衝撃的な言葉が返ってきました。

日本以外はどこも同じ。北米だってそうだよ。自分の国では手続きとか契約とか全部ウェブで完結する。シグニチャーだってタブレットで行う。紙なんか使わない」

言われてみれば確かにそうでした。私は北米にいたことがあり、銀行口座を開設するときに支店へ出向いて手続きしたのですが、日本のようにいろんな用紙に名前や住所を何度も書いて、何箇所もハンコを押すようなことはありませんでした。紙の申込書を書いたり契約書にサインする方式ではなく、全て電子化されていたのです。

私はてっきり利便性を考慮した上で、アナログからデジタルに切り替えているものだとばかり思っていましたが、どうやらそれだけではなかったようです。「無闇矢鱈に紙を使用するのは環境に悪い」そういう意識のもとで行われていたことでした。もちろん全ての企業や個人がそのような意識のもとで、紙による手続きを一切行わなくなったわけではありません。しかし「不必要に紙を使用することが環境に悪い」という意識が社会の根底に根付いていることは明確であるようです。日本以外では。

電子書籍とエコ

デジタルでできることを、資源を浪費してまでアナログにこだわる。そういう発想はエコと対極にあります。そしてこの発想は、本にも通じるものがあります。とりわけ書籍は紙の使用量が多いです。既に印刷された本を再利用することは環境保全に繋がるかもしれません。しかし、新たな紙の使用や印刷を促す新刊書籍の購入は、森林の伐採といった資源の浪費に繋がり、廃棄される際にはゴミも増え、焼却にあたっては燃料も使用しCO2の増加にも繋がります。電子書籍はデータですから、森林の伐採はなくゴミにもなりません。電子書籍で購入できるのであれば、あえて資源の浪費に繋がる行動をとらなくてもいいのではないでしょうか。

日本でこのようなことを言うと、まだバカにされるかもしれません。しかしヨーロッパや北米においてエコの意識は、当たり前のこととして根付いていると実感しました。エコに対する意識を高く持って電子化を進めるのではなく、エコに対する意識を当たり前のこととする発想に切り替えていきたいと感じました。電子書籍は紛れもなくエコであると言えます。いつか日本でも、迷うことなく紙の本を選択しないという意識が根付いた社会になればいいなと思いました。

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